時空エレベータ。

面白い夢を見た。

来たことがあるような無いような普通の雑居ビルのエレベーターが舞台。

そのエレベーターに乗り、行きたい階数を押して開くと階数と同じ年齢の自分に変わるのだ。

例えば15階を押すと15歳の時の自分に戻り、目の前には中学校の懐かしい風景が広がる。

周りの連中も当時のまま。
変わったことといえば自分のマインドくらいだ。

また逆に未来にも行くことができ、45階を押すと45歳の自分がガラス張りのオフィスで何かの打ち合わせをしている風景が広がる。

45歳の自分は、自分が想像していたよりもあまり変わっていなく、白髪が幾分増えたかなぐらいのものだった。(とはいえ夢自体が想像なのでなんの信憑性もないが)

そんな時空を越えたトラベルを何度かしているうちに怖いことに気づいてしまった。

そのエレベーターの最上階が74階だったのだ。

僕の寿命は74歳ということか。

日本人の男性平均寿命は79.94歳。
早すぎず遅くもなく、なんとも言えない年齢だ。

僕はその真意を確かめるべく74階のボタンに指を添えいざ押そうとした瞬間、何か耳障りな声と歓声のような響きが聞こえ目が覚めた。

どうやらTVを付けっぱなしにして寝てしまったみたいだ。

いいところで目が覚めた時の落胆に近い感情は、動画サイトで音楽を流している時にサビ前でフリーズしてしまうそれと似ている。


憎き黒枠の中では、オネェタレントがあざとく通販商品を推薦し、客の歓声の中、耳の奥が痛くなるような声で『安い~!』と叫んでいた。